鳴子温泉峡 湯治生活

【正しい入浴法】

<入浴前に気を付ける事>

●激しい運動の直後、食事や飲酒の直後、空腹時の入浴は控える。

●入浴の15~30分前までに水分をとる。

(入浴すると大量の発汗によってドロドロの血になってしまうためその予防)

 ※水でもお茶でも良いがポカリスエットなどのイオン飲料がおすすめ、お酒は利尿効果があるので逆効果。 

●まず何杯もかけ湯をする。

(急な入浴は血圧が急上昇してしまうので、お湯の温度や刺激に身体を慣らすため)

 ※他の方にお湯が掛からないように低い姿勢で行う。

 ※足元→下半身→上半身→肩の順番で、心臓から遠い位置からお湯を掛けていき、最後に頭からかぶる。

●温泉は刺激が強いので、最初に身体は洗わずにかけ湯だけして入浴する。

(かけ湯で大体の汚れは落ちます)

<入浴方法>

■全身浴

 肩まで風呂につかる一般的な入浴法。全身に大きい水圧がかかることによって、マッサージ効果、下半身の血液のポンプアップ効果、デトックス効果、むくみ改善、ダイエット効果などがある。心臓や肺に負担をかけるので疾患がある方は注意。のぼせやすく長湯は出来ない。

■半身浴

 基本的には全身浴をおすすめしますが、心臓や肺に疾患がある方、ぬる湯に長時間つかりたい場合は、心臓への負担が少なくのぼせにくい半身浴がおすすめ。下半身の入浴だけでも十分に温まるし、温泉成分も身体に浸透します。

■浮遊浴

 浴槽の縁に頭をのせ、膝を曲げて足の裏を浴槽の底につけ、身体が浮いたような状態で入浴。

 全身浴の効果を得つつ心臓への負担も少ない、理想的な入浴法。混んでいない時におすすめ。

■寝浴

 底の浅い浴槽だと寝た状態で温泉につかる寝湯も出来ます。浮遊浴と同じで全身浴の効果を得つつ心臓への負担も少ないですが、下半身への水圧が小さいのでむくみ改善は弱いです。長湯に注意。

 ※鳴子温泉では『藤島旅館』、『湯元吉祥』、『旅館なんぶ屋』で寝湯が出来ます。



●頭の上に濡らしたタオルをのせる。

 ※のぼせ防止のために冷たいタオルをのせる、立ち眩みを防止したい場合や冬の露天風呂では熱いタオルをのせる。

●いきなり露天風呂に入らず、まず内湯から入る。

(外気とお湯の温度差で血圧が急上昇してしまうので、まず内湯から入って身体を温泉に慣らすこと)

●入浴は3回に分けて分割浴を行う。

 ・42℃くらいの熱めのお風呂の場合:3分入浴→休憩→3分入浴→休憩→3分入浴

 ・40℃くらいのぬるめのお風呂の場合:5分入浴→休憩→8分入浴→休憩→3分入浴

 (これくらいを目安に無理をせず、あまり長湯をし過ぎずに。)

 ※露天風呂が併設されている場合、2回目の入浴の際に入るのが良いでしょう。

●1回目の休憩のタイミングで頭だけ洗い、2回目の休憩のタイミングで身体を洗う。

(休憩時間を長くすると湯冷めを起こすことがあるので2回に分けます。また毛穴が開いて身体の汚れが落ちやすくなるので、身体を洗うのは入浴後に行うのがベストです。)

 ※タオルでこすると肌を痛めてしまうので、ボディソープを手で取りそのまま優しく身体を洗います。

<入浴後>

●シャワーで温泉成分を洗い流さない。

(入浴後も3時間は温泉成分が身体に浸透します)

 ※幼児、高齢者、肌の弱い人は、刺激の強い酸性泉、硫黄泉の場合、シャワーで洗い流した方が良い。

●湯口から出ている新鮮できれいなお湯を事前に桶で汲んで貯めておき、最後にそのお湯を全身に掛ける。

 ※高温に注意。適温まで冷めた状態で掛けてください。

 ※専用の上がり湯を設けている所もあります。

●湯口のお湯を貯めておいた桶の中に一緒に手拭いも入れておいて、その手拭いで身体を拭いて水気を取る。

 ※脱衣場を濡らさないように浴場で拭く。

 ※温泉成分を身体に残すためにバスタオルは極力使わない。

■入浴後10分以内に保湿剤を塗る。

(鳴子温泉は美肌の湯が多く乾燥しやすいので注意)

 ※塩化物泉は塩のコーティングで保湿効果があるので、ある場合は上がり湯で使用。

■水分補給

 ※発汗で失われる成分の補給にはスポーツ飲料、熱で失われるビタミンCの補給にはお茶、オレンジジュースが最適。

 ※ビールは利尿効果が高く、飲んだ量より多くの尿が出ることがあるので、水分補給の内に含まれない。

■入浴後は15~30分、横になって休む。

■入浴直後の食事は避ける。

(入浴後は全身の血行が良くなる分、胃腸への血液流が減り、消化が鈍っています)